2023年10月の活動指針 まず上得意客への提案活動の強化を‥

猛暑日の日数が「(観測)史上で最大」(気象庁)だった今年の夏もようやく終わり、業界も秋・年末商戦の開始月の10月です。2023年商戦は残るところ3ヶ月ですが、工夫をこらした営業活動を展開し「有終の美」を飾りたいものです。

◆猛暑日が続いた夏だったが…

「夏が暑ければエアコンは売れる」という“業界常識”が見事に外れた今年のエアコンの最盛期商戦でした。日本電機工業会による1-8月の出荷統計を見ると台数では前年同期比93.7%、また金額では96.9%と前年実績割れに終わりました。民生用電気機器で台数面で前年同期実績をクリアできたのはヘアドライヤー、電動歯ブラシの2商品のみ。金額面では価格改定(値上げ)効果で洗濯機、掃除機、電子レンジ、ジャー炊飯器、シェーバー、ヘアドライヤーの6商品ありますが、洗濯機と掃除機以外は地域店の弱い商品ばかりです。

テレビなど民生用電子機器は別のJEITA(電子情報技術産業協会)扱いで集計方法はやや異なり(金額は概算)ますが、台数面での前年同期比は87.4%で大型化・高機能化が進んではいるものの金額でも前年同期実績を割っている可能性が高いと見られます。電気機器、電子機器とも「苦戦」している中での秋・年末商戦を組立てることを迫られている家電販売業界といえます。

◆買い替え適齢期商品を使用しているお客様には…

年末商戦と夏商戦の違いのひとつが客数と客単価の関係があります。前者はエアコン、冷蔵庫といった高額商品の構成比が高く客単価は高く、そして後者は中小型商品も売れることから客数も増加し客単価は低下する傾向があります。それでは「10月は?」というとちょっと気を抜くと前月と同様に客数、客単価とも低下し、売上不振のまま1ヶ月が終わります。

先月の本稿でも触れましたが、今月は引き続き上得意客訪問に注力します。訪問材料は比較的簡単にできるのは「猛暑の中、生命を守ってくれた」エアコンの点検・清掃そして暖房運転のチェックです。またテレビ画面の清掃も考えられます。訪問前には必ず顧客情報の再確認します。

購入予定があるか否かは別にほとんどのお客様は買替え適齢期商品を保有しています。点検や清掃後にその商品(買替え適齢期を迎えた商品)の話題を出し、関心度を探ります。買替え適齢期の家電品を所有・使用しているお客様は正確な購入年月は覚えていないものの「もう10年くらい」「ぼつぼつ故障する頃」「今度、故障したら」程度のことは意識しています。「早いものです。ご使用いただいている××は〇〇年経過しました。運転音が気になる、冷えが悪くなった、パッキンが傷んでしまった、といったことはありませんか?」(冷蔵庫の例)、軽く質問してみます。「もうそんなに経つの?」「調子はいいみたい」といった返答があるはずです。そこは上得意客、人間関係があるお客様です。「ちょっとこのカタログをご覧ください」と軽い提案へと発展させます。

◆「活用説明」で「生活価値」を判りやすくアピールする

家電量販店と地域店の商品説明の違い、それは前者が「使用説明」中心、対して後者は「活用説明」をも含みます。「この商品の(この機能を)使えば‥」が「使用説明」です。「活用説明」は「使用説明」に続けて「特に××さんのように小さなお子様がいるご家庭では‥」にまで踏み込んでの説明です。前者を「使用価値」提案、後者を「生活価値」提案と呼びます。

以前は新製品が発売されると地域店(当時は系列店)はメーカーの商品勉強会が招かれました。このような機会が減り、地域店の商品提案力の低下が指摘されています。(自店で、自分で)提案する商品の勉強を強化することは当然です。10月の顧客接点の量と質が秋・年末商戦での成果に直結します。

すでにその兆候が見える家電品マーケット規模の縮小への対応策として取組み商品幅の拡大とともに商品提案力を高めることも心がけたいものです。