2024年10月の重点活動 年末商戦に向けてテレビの見込み発掘を…

別図は関連工業会による出荷実績から1-8月の「主要商品の出荷金額構成比」をまとめたグラフです。中・大型白物・季節商品の全般的な不振(伸び悩み)が続く中でエアコンのみは「暑くて長い夏」のお陰で主要6商品の中での構成比が37.8%と高率になりました。そして3位の冷蔵庫の16.8%とを合せると約55%と半分以上を占めています。2商品とも今では「年間商品」ですが、それでも夏商戦での季節指数が高いのは事実です(特にエアコン)。年末商戦での勝利の向けての商品戦略の検討に当って「2商品の売上低下を何でカバーするか」の視点が求められます。

◆年末商戦ではテレビマーケットに着目する

1-8月出荷構成比で2番目の位置にあるのがテレビで21.2%を占めています。そして僅かですが出荷金額も増加している商品です。家電量販店のテレビ売り場を訪れると大型・4K(対応)、そして有機ELタイプ機種がズラッと展示されています。画面の素晴らしさを競い合っています。半面、小型・中型機種は台数が少ないうえに(画面サイズに比して)、売価表示は割高に感じられる演出がなされています。来店客・下見客は否応なく大型機種へ誘導される展示陳列です。
画面サイズ別の出荷動向(1-8月)を見ると39型以下が33%に低下し、51型以上が41%まで上昇しています。世帯需要は51型以上が当り前になっていることを再確認する必要があります。同じサイズなら実売単価は低下傾向にありますが、大型化・4K化の波に乗れば高単価は実現できることは間違いありません。

◆テレビの保有情報よりも使用実態を再確認する

テレビの販売活動を強化するに当たっては自店客の、特に上得意客のテレビの「使用実態」の再確認を進めます。東京のある有力地域店の社長は「(他の家電品でもいえることですが)買い替えの判断は使用中のテレビの新旧にこだわる必要はありません。比較的新しいテレビを使用しているお客様でも壊れる前に買い替えています。それに対応するためには‥」と保有情報よりも使用実態を再確認することを勧めています。
多くの地域家電店では、自店で販売したテレビの保有情報は持っていても使用実態までは把握していないのが実情です。年末商戦の序盤戦に突入する10月の重点活動の第一テーマは自店客、特に上得意客のテレビの使用実態の調査です。使用実態とは「1日でテレビを観る時間」「好きな番組(地上波以外を含む)」「再度見たい番組」「放送以外のテレビ利用(クイズ等では参加)方法」などとともに「こんなことに困っている」「こんなことをできれば‥」などの「不」の把握も提案する際に役立ちます。

◆テレビ画面の清掃サービスでアプローチする

使用実態を把握するもっとも手っ取り早い方法は「テレビ画面の清掃サービス」と「画面診断・調整サービス」です。特に上得意客は訪問時間を確保し、10月中に一巡を終えます。その他のお客様には他の用件で訪問した際に上記サービスを実施します。その際に本来の用件処理と併行して何気なく使用実態の質問を行います。同時にテレビの調整が必要ならその作業をも行います。
地道な活動ですが、テレビの買替え見込み客は必ず見つかるはずです。今日からの活動が年末商戦の実売、特にテレビの販売台数・金額に直結します。今日からアクションを起こしましょう。