DBMで「データに基づいた経営」を確立する

第Ⅴ章 後継者が行う増販・増客活動①
<DBMのための顧客データの充実①>

地域店(地域家電店)の後継者は顧客(お客様)とともに顧客情報(顧客データベース)をも継承(承継)します。いずれも「金銭での評価が困難な財産」(第Ⅱ章参照)ですが、もっとも高い価値をもった財産(のひとつ)といえます。地域店の多くはすでに幅広い顧客情報を持ち、家電量販店を含む他の業種・業態の家電販売店(取扱店)に比較するとDBM(データベースマーケティング)を展開するに当って有利な立場にあります。第Ⅴ章の「後継者が行う増販・増客活動」では第1のテーマとして顧客情報とその情報を活用してのDBMの進め方を検討します。「地域店のDBMの体系と内容」は図Ⅴ-1の通りです。

≪図Ⅴ-1 地域店のDBMの体系と内容≫

地域店のDBMの体系は…
◇営業活動管理システム…「勘と経験の経営」から「データに基づいての経営」の確立
・そのための「DBM展開のためのデータ分析」
・「データ分析」の結果に基づいて「DBMの企画・管理・検証」
◇営業活動システム…「営業活動管理システム」で企画した営業活動の実践
・「商品営業」
・「客層別営業」
・「新規客獲得」
◇サービスシステム…「営業活動管理システム」で企画した顧客サービスの実践
・「商品サービス」
・「ヒューマンサービス」
…などが含まれます。
売上高・利益額に拡大に直結するのは「営業活動システム」、そして顧客の維持・拡大に役立つのは「サービスシステム」ですが、その中核に位置づけられるのは「営業管理システム」です。
「営業管理システム」、その中でスタートになるのは「DBM展開へのデータ分析」です。このために必要なのが分析するための元データ=顧客データです。会社の財産価値を高めるためにも顧客データベースの充実に努めます。

(次回に続く)