2023年7月の重点活動 全店一丸となっての需要の刈り取りを…

夏商戦の本番に突入しました。8月の旧盆までの1ヶ月半が真剣勝負の期間です。やや早めに入梅した今年ですが、市況は依然として厳しさを脱しておらず、全店一丸となっての、全方位型の活動の展開が求められます。

◆家電品の出荷は回復したというが…

5月の民生用電気機器(家電品)および電子機器(AV機器)の国内出荷実績が発表されました。電子機器ではテレビは依然として絶不調が続いています。また電気機器では5月単月で見ると洗濯機が台数・金額とも大きな伸長率になり、また拡売期に突入したエアコンも伸びが見られます。一部マスコミでは「家電品の需要が回復した」かのような報道がなされているものの、内実は値上げ(価格改定)効果もあり1-5月の5ヶ月間で「辛うじて前年キープ」(金額比)というのが実態です。個別の商品を台数で見ると「依然として低迷している」と見るのが正しいようです。

夏商戦での2大商品のエアコンと冷蔵庫を1-5月の出荷実績で見るとエアコンが台数で100.6%、前年同期比で横ばいといったところです。金額では価格改定効果で104.7%になりました。問題はエアコンとともに夏商戦の柱商品の冷蔵庫の不振です。
冷蔵庫の1-5月の出荷台数は90.6%で前年実績を約10%も割っています。金額では92.3%で、非常に厳しい状況です。特に地域店が主力としている401㍑以上の大型機種が台数・金額とも80%台(後半)になっていることが気掛かりです。販売現場の声を聴いても「理由は不明だが、お客様宅を訪問しても(冷蔵庫の)話は出ない」ということです。物価急騰の影響を受けている可能性が考えられます。

同じ白物家電の洗濯機は4月の落ち込みを挽回し、5月は単月での台数では前年同月比141.4%、金額で165.2%と大健闘しました。この結果、1-5月の5ヶ月の前年同期間比で100%(台数)を回復することができました。洗濯機で注目したいことはこの期間に限ってみると金額では冷蔵庫を上回ったことです

◆全顧客接点で需要獲得活動を…

冷蔵庫の買替え年数は内閣府消費動向調査によると平均13年です(買替え調査は毎年3月)。これは買替えた消費者の使用年数で「買い替えていない消費者」は反映していない限界はあるものの13世帯で1世帯は年間買替え適齢期客(購入期待客)ということができます。年末商戦と並んで夏商戦での売上げ構成比が高い商品だけに積極的な声かけが求められます。

地域店では「大型商品は(男性陣が)お客様宅で売るもの」(訪販)と考えがちですが、来店客に中には13人の1人の割で今年の買替え適齢期客(購入期待客)がいることになります。決定までは至らなくても店頭担当の女性陣でも声かけ(提案=見込み発掘)は可能です。チラシ1枚でもあればそれを示しつつ「暑い日が続きますね。冷蔵庫の中、食べ物や飲み物でギューギュー詰めですよね。エアコンもフル稼働と思いますが、冷蔵庫も‥」といった切り出しで、「いま冷蔵庫の猛暑セールを実施中です」と特別セールの案内をします。

エアコン関連業務で多忙な男性陣でも「エアコン工事の後はとても‥」と言わずに古い冷蔵庫の使用客には一声かけてみましょう。「ぼつぼつ‥」と考えているお客様は店頭と同じ割合でいるはずです。


これまでこの欄でも度々、ダイレクトメールの有効活用を訴えてきました。地域店は顧客情報を保有している有利性を持っています。ダイレクトメールがもっとも有効なのは最盛期です。7月はエアコンと冷蔵庫のダイレクトメールも企画してみましょう。これも女性陣の仕事です。